片付けている子の横で、片付けない子が笑っている。
しかも、その笑い声が誰かの失敗に向いている。
ボールを拾う手が、ちょっと止まる。
あの時間、大人が思うほど軽くないんですよね。
パパコーチ僕は、問題行動が続く子を何人も見てきました。
別のチームへ移った子がいて、半年ほどたってから見たそのチームの雰囲気に「前と違うな」と感じたこともあります。
そうヤジに相手チームの子に対して侮辱する・・
崩壊してるんです。
その子一人が原因だと断定はできません。
それでも、行動を止めない空気の怖さは、今も気になっています。
「少年野球の問題児をどうしたらいいのか」と検索するくらい困っているなら、まず大人が扱うべきなのは、その子の人格ではなく、いま起きている行動です。
悪口、嫌がらせ、暴力、仲間外れ。子ども同士だから、と預けっぱなしにはできません。
少年野球で問題児を放置すると、真面目な子ほど黙ってしまう

大人は、騒いでいる子に目が向きます。黙って片付けている子は「手がかからない」。
だから後回しになる。
でも、その子の頭の中では、別の試合が始まっているかもしれません。
「なんで自分ばっかり」「あの子は人のことを笑うのに、何も言われないんだ」。言葉にしなくても、見ていないわけじゃない。真面目な子の沈黙を、納得と間違えないでほしいんです。
何も言ってこないなら、大丈夫なのかなと思っていました。
パパコーチ言いやすい子ばかりではないですよね。「今日、嫌だったことはあった?」と、ほかの子のいないところで聞いてみてください。
レギュラー争いの悔しさと、嫌がらせを放置された怒りも同じ箱には入れられません。
「試合に出られないから拗ねているだけ」で片付けると、本当に困っていることまで消えてしまいます。
ふざける・片付けないと、いじめや暴力は分けて考える

休憩中に笑っているだけなら、楽しいチームです。
小学生ですから、ずっと背筋を伸ばしている方が心配になる(笑)
ところが、相手が嫌がってもやめない、同じ子だけが標的になる、バットを持ってふざける。
ここは笑って流す場面ではありません。
| 起きていること | 最初にする対応 |
|---|---|
| 片付け方が分からず立っている | 担当と手順を具体的に伝え、一緒に始める |
| 分かっていて毎回ほかの子へ押しつける | 役割を確認し、終わるまで大人が見届ける |
| 悪口・仲間外れ・嫌がらせが続く | その場で止め、被害を受けた子を守り、個別に話を聞く |
| 暴力・危険な道具の扱い | 直ちに安全を確保。必要な救護と責任者への連絡を優先する |
「片付けない」の中にも、手順が分からない、指示が多すぎて動けない、疲れている、といった事情はあり得ます。
理由を聞くことと、危険や嫌がらせを許すことは別です。
止めるところは止めて、そのあとで事情を聞く。
この順番は崩したくありません。
一人の行動より怖いのは、大人が許している空気

からかった子だけを見ていると、その周りを見落とします。笑って合わせた子。止めようとして、やめた子。
何も聞こえないふりをしてボールを拾った子。それぞれに、そこへいる理由がある。
パパコーチ僕が怖いのは、全員が急に悪い子になることではありません。
約束を守る方が損だと感じる空気です。
大人が注意を避けている間に、子どもは「ここでは言っても仕方ない」を覚えてしまうかもしれない。
だから、打てる子にも、コーチの子にも、入ったばかりの子にも同じ線を引く。
上手いから嫌がらせを見逃すのは、起用の話ではなく安全管理の話です。
起用への不満そのものは、監督・コーチのひいきと評価基準の記事で分けて考えています。
その場で止めたあと、チームが決めたい5つのこと
- 被害を止める:「その呼び方はやめよう」「押さない。いったん離れよう」と行動を短く指定する。
- 別々に話を聞く:先に全員の前で仲直りをさせない。傷ついた子が話せる場所をつくる。
- 事実を残す:日時、見聞きした行動、対応を記録。推測や噂を混ぜない。
- 責任者と家庭で共有する:担当者を決め、個人のLINEや立ち話だけで処理しない。
- 再発防止と戻り方を決める:次にどうするか、誰が確認するか、いつ見直すかまで決める。
危険が続くなら、活動を一時的に分ける判断も必要です。
ただし、置き去り、見せしめ、罰走で解決したことにしない。
参加の制限は責任者が規定に沿って判断し、理由と再参加の条件を家庭へ伝える。
「もう来るな」で終わらせる話ではありません。
厳しくしないと、なめられませんか?
パパコーチ厳しさは声の大きさより、約束を毎回同じように守ること。
昨日は笑っていた大人が、今日は機嫌で怒る方が分かりにくいです。
保護者に伝わらないときこそ、「問題のある親」で終わらせない
「うちの子に限って」「相手だってやっている」。
こう返されると、こっちも言い返したくなる。
分かります。
でも、親同士の勝ち負けを始めると、子どもの話がどこかへ行くんですよね。
伝え方の例なら、「お子さんは乱暴です」ではなく「今日の片付け中、相手の道具を蹴る行動がありました。
こちらで止め、双方から話を聞いています」。
見た事実と、まだ確認していることを分けます。
子どもの行動だけで、その家庭全体を決めつけないことも大切です。
家庭が協力しない場合でも、被害を受けた子に我慢を頼んで終わりにはできません。
監督だけで抱えず代表者や所属団体へ相談し、誰が何をするかを決めます。
学校生活にも影響が出ているなら、保護者と学校で必要な情報を共有することも考えてください。
「行きたくない」が出る前に、気づける大人でいたい
急に口数が減る、特定の子が来る日だけ嫌がる、練習前に体調不良を訴える。
原因をいじめと決めつける必要はありません。
ただ、「気合が足りない」で済ませず、何が起きているか聞くきっかけにはなります。
子どもがすでに限界なら、チーム改善を待つために通わせ続けなくていい。
子どもが少年野球を辞めたいと言ったときの考え方も参考にしてください。
大人の指導そのものが怖さを生んでいる場合は、怖いコーチへの対応も別に考える必要があります。
ボールを拾っていた子が、次の週も安心してグラウンドへ来られる。
嫌がらせをした子も、行動を直して一緒に練習できる。
そのために大人が止める。優しさって、ときどき、ちゃんと嫌な役を引き受けることなんだと思います。
