「次、うちのノックですか?」
ボールかごを持ったまま、相手ベンチと監督を交互に見る。試合の手伝いに慣れていないと、打つ順番より、こちらが動き出す順番のほうが気になりますよね。
かごは持てた。で、どこへ行けばいい。
試合前のシートノックは、今日行うか・どちらが先か・何分か・相手のノック中はどこで待つかを、最初にそろえると動きやすくなります。打球を受ける順番は、さらに監督・コーチへ確認します。
当日の確認内容をまとめてメモするなら、当日記入表へ。
大会による違いもあります。2026年の加賀中ブロック大会規定は「後攻から5分間」とし、天候等による省略も定めています。一方、練馬区学童野球連盟の2026年2月1日付規定では、決勝戦以外は行わず、決勝戦も大会運営上行わない場合があります。加賀中ブロック大会・開催要項/大会規定、練馬区学童野球連盟・試合規定
この記事の確認表を使い、出場する大会の当年要項と、当日の本部・審判の指示に合わせて準備しましょう。
シートノックの「順番」は、チームの順と打球を受ける順の2つ
試合前のシートノックは、選手が守備位置について、ノッカーの打球を捕り、送球などを確認する時間です。ここでいうノッカーは、ノックを打つ人のことです。
「ノックの順番を確認して」と言われたら、次の2つを分けて聞くと話が早くなります。
| 確かめる順番 | 誰に、何を聞く? |
|---|---|
| どちらのチームが先に行うか | 監督から本部・審判へ、今日のノック順を確認する |
| 自分たちの中で、どこへ打ち、誰が受けるか | ノッカーへ、最初の守備位置・次の打球先・送球先を確認する |
「後攻から」の大会なら、試合で後から攻撃するチームが先にノックを受けます。ただし、自分たちが一塁側ベンチだから先、三塁側だから後、とベンチの位置だけでは決めないでください。
チーム内の順も、「必ず外野から」「必ずこの送球をする」と思い込まず、当日のノッカーに合わせます。補助を頼まれた人は、「次はどこですか」だけでなく、「自分はどこに立ち、何を渡せばよいですか」まで聞いておくと迷いません。
持ち時間は何分? 開始と終了の合図まで確認する
三重の2026年度「競技運営に関する注意事項・学童の部」では、シートノックは5分間です。大会運営の関係で行わない場合は、攻守決定の際に通告するとしています。三重・競技運営に関する注意事項〈学童の部・2026年度版〉
ただ、「5分です」と聞くだけでは、準備の段取りはまだ埋まりません。グラウンドへ出るところから計るのか、ノック開始の合図からなのか、入替えはどう進めるのかも確認します。
監督など、チームで決めた窓口の人から、次のように聞いてもらいましょう。
| 確認すること | そのまま使える聞き方 |
|---|---|
| 実施の有無 | 「今日はシートノックがありますか。変更はありますか」 |
| チームの順 | 「先攻・後攻のどちらからですか」 |
| 持ち時間と計時 | 「何分で、どの合図から計りますか。入替えはどう進めますか」 |
| 終了と交代 | 「終了・次のチームの入場は、誰の合図で動きますか」 |
| 待機と補助 | 「相手のノック中はどこで待ちますか。補助に入れる人と必要な装具は何ですか」 |
短い時間に普段の練習を全部詰め込むより、監督が決めた内容で、合図に合わせて始めて終わる準備を優先します。時計を見ながら、かごを探すところから始めるのは避けたいところです。
いつ準備する? 相手のノックが終わってからでは慌てやすい
準備の目安は、「開始の何分前」と一律に決めるより、当日の進行と結びつけておくと使いやすくなります。
当日の流れを一続きで確認
- 要項と役割 大会の予定と自分の担当を確認する
- 到着後に共有 今日の実施・順番・時間・場所をそろえる
- 用具を準備 許可された場所で、球・バット・装具を確認する
- 指定場所で待機 相手のノック中は入場の指示を待つ
- 合図でノック 開始と終了の合図に合わせる
- 停止を確認して回収 回収に入ってよいことを確かめて用具を戻す
ノックが省略されたら 監督の指示で試合開始準備へ進みます。
会場へ行く前:当年要項と役割をそろえる
チームの連絡で、大会名・集合時刻・持ち物に加え、シートノックの実施予定と補助の担当を確認します。前回と同じ大会でも、前年の資料だけで決めないようにします。
保護者が手伝う場合は、監督に頼まれたことに加えて、大会の規定上、その人がグラウンドに入れるかも確認が必要です。かごを運ぶ役と、グラウンド内で球を渡す役を、ひとまとめにしないでください。
到着後〜攻守決定:今日の変更と、自分たちの順番を共有する
監督が確認した内容を、「うちは先/後」「持ち時間」「待機場所」「入場の合図」の4点にして選手・担当者へ伝えます。省略なら、ノック待ちをせず、指示された試合開始の準備へ切り替えます。
捕手の装具、ノックバット、使用する球、かごも、使う前に確認しておきます。捕手はマスクなどを含め、大会要項で求められる装具をそろえ、受け始める前に監督・コーチに確認してもらいましょう。

三重の2026年度注意事項には、ノッカーを監督またはコーチとし、ユニフォーム・スパイクを着用する規定があります。「手が空いている大人なら誰でも打てる」という扱いにはしないでください。三重・競技運営に関する注意事項
準備のアナウンス:アップを区切り、次の動きへ
2026年の加賀中ブロック大会資料は、シートノック準備または試合開始のアナウンスが入ったら、アップを終了し、ベンチへ戻って次の行動に備えるよう定めています。加賀中ブロック大会・試合上の注意事項
出場する大会でも、アナウンスと係員の指示を聞き、決められた場所へ移動します。「相手が終わったら準備する」ではなく、許された場所で準備を済ませ、入場の合図を待つ形にしておきましょう。
相手チームのノック中はどこで待つ?
待機場所は、ベンチ内なのか、別の指定場所なのかを当日の本部・審判に確認します。球場の空いた場所を見つけても、そこでキャッチボールや素振りを始めてよいとは限りません。
特に確かめたいのは、次の3点です。
- 選手と補助担当は、それぞれどこで待つか。
- 捕手の装具の着用など、準備はどこまでしてよいか。
- グラウンドへ入る人・入口・タイミングはどう指定されているか。

左の場面 相手チームのノック中。右の場面 自チームは当日の指定場所へ。入場は指示を確認してから。
相手のノック中に球が転がってきても、待機場所から飛び出して取りに行かず、監督・係員の指示を待ちます。「拾ってあげよう」の親切も、打球のある場所では動き出す前の確認が必要です。
また、試合中の投球練習に関する規定を、そのまま相手のシートノック中にも使えると解釈しないでください。確認するときは、「試合前、相手チームがノックしている間のことです」と場面まで伝えると、話がずれにくくなります。
入替えでも、相手の打球や送球が止まり、退場と入場の指示を確認してから動きます。相手が片付け始めたことだけを、自分たちの入場の合図にしないようにします。
終了後は何を回収する? 打球が止まってから担当者が動く
終了の合図が出たら、ノッカーは打つのをやめ、選手と補助担当は指示に従って動きます。球を拾う人だけが先走らないよう、打球・送球が止まり、回収に入ってよいことを確認します。
回収する物は、始める前に決めておくと抜けにくくなります。
| 確認する物 | 回収・片付けのポイント |
|---|---|
| 自チームが持ち込んだノック用の球 | 使用球を把握し、取り残しがないか担当者が確認する |
| ノックバット・球かご | 決めた担当が、通路をふさがない持ち方・経路で戻す |
| その場で使い終えた自チームの用具 | 指示された場所へ戻す。捕手の装具は安全な場所で必要に応じて外す |
| 落とし物・所属が分からない球や用具 | 勝手に自チームのかごへ入れず、監督や係員に伝える |

ベースや大会側の備品は、片付けの指示がない限り動かしません。自チームの用具を戻したら、次のチームが動く場所に人やかごが残っていないかも確認します。
その後の集合先も、ノック前に一言そろえておきましょう。「終わったらベンチ」「そのまま守備位置へ」など、攻守と大会の進行に合わせて監督が指示します。
設営やベンチ、試合後の片付けまで含めた役割分担は、少年野球の試合当番は何をする?ベンチ・設営・片づけの係分担でも確認できます。
当日記入表|順番・時間・待機・回収を1か所へ
スマートフォンのメモなどに、次の表の項目を写して使ってください。空欄は推測で埋めず、確認した人と時刻も残しておくと、途中で担当が替わっても伝わります。
| 項目 | 今日の内容 |
|---|---|
| 大会名・年度/会場/試合番号 | ________ |
| シートノックの有無 | あり・なし・未確認 |
| 自チームの攻守/ノック順 | 先攻・後攻/先・後・未確認 |
| 持ち時間/計時開始の合図 | __分/______ |
| 終了・入替え・入場の合図を出す人 | ________ |
| 相手ノック中の待機場所/準備できる範囲 | ________ |
| ノッカー/捕手/チーム内のノック順 | ________ |
| 補助に入れる人/立つ場所/必要な装具 | ________ |
| 回収担当/自チームが持ち込む物 | ________ |
| 終了後の集合先・次の行動 | ________ |
| 確認相手/確認した時刻/当日の変更 | ________ |
よくある迷い
後攻なら、必ず先にシートノックをしますか?
後攻から行う規定の大会では、その順番です。ただし、そもそもノックを行わない大会・試合や、当日省略される場合もあるので、「後攻になった」だけで入場せず、実施の有無と合図を確認します。
ノックを省略すると言われたら、空いた場所で代わりに行ってよい?
省略されたからといって、別の場所で自由にノックできるわけではありません。許可されたアップの場所・内容を監督から確認し、試合開始の進行に合わせます。
初めての保護者当番でも、球渡しに入ってよい?
当番であることと、グラウンドへ入れることは別です。大会の立入り規定、補助者の条件、必要な装具と立ち位置を確認し、認められた役割を受け持ちましょう。
最初に聞くのは「今日、どの順で動きますか」
シートノックの手伝いは、かごを持つ力より、動き出すタイミングがそろっていることが大切です。
今日行うのか。どちらが先か。何分か。相手のノック中はどこで待つのか。
まずはこの4つを確かめて、終わった後の回収と集合先まで共有する。大人の迷いを減らして、子どもたちが落ち着いて最初の守備に入れるようにしましょう。



