NOVEMBER 2026|BASEBALL SPECIAL
映画館で知る。15日後、北九州で本物の熱戦を見る。
映画『4アウト ―もう一度、プレイボール―』は11月6日公開。世界身体障害者野球大会は11月21・22日開催。
2026年11月、身体障害者野球を「映画で知る」と「球場で見る」が、わずか15日でつながります。
映画を観て、胸が熱くなる。そこで終わらず、15日後には北九州市民球場で世界大会です。
いや、日程を組んだ人、こちらの感情の助走まで計算しています?
相葉雅紀さん主演の映画『4アウト ―もう一度、プレイボール―』は、東京で初めて結成された身体障害者野球チーム「東京ブルーサンダース」の創設にまつわる実話が土台です。そして映画公開から15日後、北九州には日本、アメリカ、プエルトリコ、韓国、台湾の5つの国と地域が集まります。
映画は物語への入口。世界大会は、その野球が今ここで続いていることを確かめる場所。少年野球の親子にも、ぜひこの順番で見てほしい11月です。

最初に確認|映画と世界大会の日程はこうつながる
| 日付 | 何がある? | 場所・ポイント |
|---|---|---|
| 11月6日(金) | 映画『4アウト ―もう一度、プレイボール―』全国公開 | 上映館・上映時間は映画公式サイトで確認 |
| 11月21日(土) | 第6回世界身体障害者野球日本大会 1日目 | 北九州市民球場/入場無料 |
| 11月22日(日) | 大会2日目 | 5つの国と地域による総当たり戦 |
| 11月23日(月・祝) | 予備日 | 天候や最新案内を公式サイトで確認 |
記事内の開催情報は2026年10月25日時点で公式発表を確認しています。試合開始時刻や当日の案内は更新される可能性があるため、出発前に日本身体障害者野球連盟の世界大会特設ページを確認してください。
映画『4アウト』はどんな作品?

主人公の矢上雄一は、野球一筋で生きてきた元社会人野球選手。結婚し、父になってもグラウンドに立ち続けますが、年齢の壁の前で戦力外通告を受けます。
夢に「3アウト」を突きつけられた矢上が再就職したのは、身体障害者スポーツセンター。そこで聴覚障害のある泉邦衛から「野球を教えてほしい」と頼まれ、野球をしたい仲間たちとチームづくりを始めます。
けれど、集まればすぐ感動の強豪チーム完成、ではありません。選手集め、練習、惨敗、勝ちたい気持ちのすれ違い。野球映画なので、もちろん土も汗も出てきます。人生の再出発だからといって、都合よく初回から満塁ホームランは打たせてくれません。
タイトルの「4アウト」は、3アウトで終わったと思った人生にも、もう一度プレーする機会があるという物語。原作は平山讓さんのノンフィクション小説『4アウト ―ある障害者野球チームの挑戦』です。
映画の基本情報
| 作品名 | 『4アウト ―もう一度、プレイボール―』 |
|---|---|
| 公開日 | 2026年11月6日(金) |
| 主演 | 相葉雅紀 |
| 主な出演 | 黒島結菜、松本利夫、前田亜季、斉藤由貴、佐々木蔵之介 ほか |
| 監督・脚本 | 稲垣壮洋 |
| 原作・脚本 | 平山讓 |
| 主題歌 | GRe4N BOYZ「Green boys」 |
| 上映時間 | 124分 |
| 配給 | S・D・P |
少年野球の親子にこそ見てほしい3つの理由
1.上手な選手の物語ではなく「もう一度やる人」の物語だから
少年野球をしていると、どうしても結果が前へ出ます。打てた。捕れた。レギュラーになった。ベンチだった。
でも野球を長く続ける力は、うまくいった日の拍手だけでは育ちません。できなかった翌日に、またグラブを持って来られるか。映画の題名にある「4アウト」は、その姿を親子で考える入口になります。
2.「かわいそう」ではなく、工夫と技術に驚けるから
身体障害者野球は、野球に似た何かではありません。投げる、捕る、打つ、走る。勝ちたい。悔しい。仲間へ声をかける。芯にあるものは、いつもの野球です。
違うのは、選手の身体に合わせて用具や動きを工夫し、安全と公平を考えて一部のルールを調整していること。片手で捕球して送球へ移る速さ、補助具の工夫、互いを補う守備。見どころは「できない」ではなく、どうすればプレーできるかを積み上げた技術です。
3.映画の感動を、現実の応援へ持って行けるから
映画のエンドロールで泣いて、ポップコーンの容器を捨てて、翌週から通常運転。それも映画の楽しみ方です。
ただ今回は、15日後に世界大会があります。しかも北九州市民球場、入場無料。スクリーンで知った野球を、今度は打球音、ベンチの声、スタンドの拍手ごと受け取れる。こんなにきれいな「次のページ」は、なかなかありません。
子どもには、先に映画を観せた方がいいですか?
パパコーチ映画だけでも、大会だけでも大丈夫です。でも両方行けるなら、映画で選手の背景を知ってから球場へ。子どもの「すごい」の意味が、きっと深くなります。
身体障害者野球のルール|同じ野球を続けるための工夫

日本身体障害者野球連盟は、「ルールに障害が合わないのであれば、障害にルールを合わせよう」という考えから競技規則を整えています。
| 主なルール | どうなる? | 観戦ポイント |
|---|---|---|
| 打者代走 | 走塁が難しいと認められた選手の打席で、登録選手が代わりに走れる | 打者の打つ技術と、代走者の判断が一つの攻撃になる |
| 盗塁 | 認められない。ただしタッチアップは認められる | 打球判断と進塁の組み立てに注目 |
| バント | 原則認められない。障害の影響でバントのような動作しかできない選手は有効 | ただ禁止するのではなく、選手の状態に合わせている |
| 振り逃げ | 適用しない | 少年野球との違いを先に知ると試合を追いやすい |
| 試合球 | 軟式M号球 | 打球音、捕球、送球は野球そのもの |
画像だけを見ると「バント禁止・盗塁禁止・代走あり」で終わりそうですが、そこだけ暗記しても少しもったいない。
ルールはプレーを小さくするためではなく、多様な選手が同じ試合で力を出せるようにするための設計です。少年野球のルールも、安全や年齢に合わせて変わりますよね。根っこは同じです。
細かな適用には条件があります。観戦前に確認したい方は、日本身体障害者野球連盟の競技規則を見てください。
第6回世界身体障害者野球日本大会2026の開催情報

WORLD DREAM BASEBALL 2026 in KITAKYUSHU
- 日程:2026年11月21日(土)・22日(日)
- 予備日:11月23日(月・祝)
- 会場:北九州市民球場
- 入場料:無料
- 参加:日本、アメリカ、プエルトリコ、韓国、台湾
- 方式:2日間の総当たりリーグ戦
世界大会は2006年、日本からの提案で第1回大会が神戸で開催されました。原則4年に一度。第6回となる2026年大会は北九州が舞台です。
日本代表は前回大会までに4度優勝し、現在2連覇中。つまり北九州では、3連覇と通算5度目の優勝を目指します。
もちろん、優勝回数だけで相手国を「前座」にしてはいけません。5つの国と地域が、同じルールの中で工夫と技術をぶつけます。世界大会です。観客席まで「日本なら勝つでしょ」の省エネ運転に入らず、一球ずつ見ましょう。
親子で球場へ行く前に確認したいこと
- 最新の試合時刻:対戦順や開始予定は大会特設ページで確認する。
- 天候と予備日:11月23日が予備日。直前の開催案内を見る。
- 交通:北九州モノレール「香春口三萩野駅」から徒歩約10分。主催・球場は公共交通機関の利用を案内している。
- 防寒:11月下旬の屋外観戦。重ね着、座席の冷え対策、温かい飲み物を準備する。
- 子どもとの約束:障害を大声で指摘するのではなく、分からないことはあとで一緒に調べる。まずプレーを応援する。
北九州市民球場は小倉駅から約2.5km。バスは「北九州市民球場」下車すぐ、モノレールは「香春口三萩野駅」から徒歩約10分です。駐車だけで当日の一回表を消費しないよう、家族で移動方法を先に決めておきましょう。
子どもへどう説明する?難しくしすぎなくていい
「障害者野球って何?」と聞かれたら、立派な授業を始めなくて大丈夫です。
身体の動かし方がそれぞれ違う選手が、道具やルールを工夫して本気で勝負する野球だよ。どんな工夫をしているか、一緒に見てみよう。
これで十分です。
先に感動するよう指示しない。「かわいそうだから応援しよう」とも言わない。子どもが「片手であんなに速く投げるの?」「代走はどこから出るの?」とプレーへ目を向けたら、もう入口に立っています。
少年野球でも、エラーした子の背景を勝手に決めつけず、次の一球を見るでしょう。それと同じ。選手を説明の材料にせず、まず一人の野球選手として見ることです。
よくある質問
映画『4アウト』は実話ですか?
東京で初めて結成された身体障害者野球チーム「東京ブルーサンダース」の創設にまつわる実話をもとにした作品です。原作は平山讓さんのノンフィクション小説です。
映画には誰が出演しますか?
相葉雅紀さんが主人公・矢上雄一を演じます。主な出演は黒島結菜さん、松本利夫さん、前田亜季さん、斉藤由貴さん、佐々木蔵之介さんほか。監督・脚本は稲垣壮洋さん、原作・脚本は平山讓さんです。
世界大会は無料で見られますか?
日本身体障害者野球連盟の大会特設ページでは、北九州市民球場で入場無料と案内されています。観戦方法や当日の変更は、出発前に最新情報を確認してください。
普通の野球と大きく違いますか?
野球の基本は同じです。そのうえで、打者代走、盗塁なし、原則バントなし、振り逃げなしなどの競技規則があります。違いだけを探すより、選手が用具や動きをどう工夫し、チームでどう補うかを見ると面白さが伝わります。
まとめ|11月、映画の続きを球場で見よう
11月6日、映画『4アウト』公開。
11月21・22日、世界身体障害者野球大会が北九州で開幕。
映画で人を知り、球場でプレーを見る。2026年11月は、この順番で身体障害者野球に出会えます。
子どもに何かを学ばせるためだけではありません。野球が好きな親も、純粋に熱くなっていい。
捕る。投げる。走る。仲間を呼ぶ。失敗して、もう一度立つ。
少年野球で毎週見ているはずの景色が、映画と世界大会を通すと、少し違って見えるかもしれません。
3アウトで終わったと思っても、人生には「4アウト」がある。
その一球を、まず映画館で。そして15日後、行ける方は北九州のスタンドで。今度はスクリーンではなく、本物の打球音に拍手を送りましょう。


